おたけの郷ブログ

〜新しいエアマットレスの導入と褥瘡予防の取り組み〜

【機能訓練指導員】 
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。 
 
おたけの郷では、入居者様が安心・安全に、そして快適に過ごしていただける環境づくりを進めています。この度、高機能エアマットレス「スコープ ライト」を新たに5台導入する運びとなりました。 
 
すでに施設内で先行導入していた5台が非常に良かったことから、今回の追加によって計10台の体制へ拡充します。 
 

(株式会社モルテン 製品情報ページより https://www.molten.co.jp/health/products/mattress/scope/) 
 
今回は、そもそもエアマットがどのように身体を守るのかという仕組みに触れながら、新しいマットレスの特長や施設での取り組みについてご紹介します。 
 
なぜ「褥瘡(床ずれ)」は起きるのか? 
ご自身で寝返りを打つことが難しくなると、同じ姿勢が続いて骨の出っ張った部分(お尻や背骨など)に体重が集中します。その結果、皮膚の血管が強く圧迫されて血流が滞り、十分な酸素や栄養が届かなくなることで皮膚が傷ついてしまいます。これが褥瘡(床ずれ)の主な原因です。 
 
エアマットが「圧力を分散する」仕組み 
褥瘡(床ずれ)予防に欠かせないのが「エアマットレス」です。マットの内部には、たくさんの空気の筒(エアセル)が並んでいます。 
 
これらの筒が「一定時間ごとに交互に膨らんだり縮んだり」を繰り返します。 
・膨らんでいる筒が体重を支えている間、縮んだ筒の上の皮膚は圧迫から解放され、血流が戻ります。 
・次に縮んでいた筒が膨らみ、膨らんでいた筒が縮むことで、支える位置が常に切り替わります。 
 
このように「同じ場所に圧力がかかり続ける時間」を作らないことで、局所への負担を逃がしています。 
 
全自動運転マットレス「スコープ ライト」の特長 
従来のエアマットは、入居者様の体重や状態に合わせてスタッフが手動で空気圧を細かく調整する必要があり、設定の難しさが課題でした。 
 
今回導入する「スコープ ライト」は、全自動運転機能を備えています。 
・最適な圧を自動でコントロール:マットレスが入居者様の状態を捉え、身体状況に合わせた圧調整を自動で行います。 
・体動に合わせた自動ケア:身体の動きがない状態が続いた場合にも、自動で圧の切り替えや緩やかな体位変換を行い、局所への圧迫を防ぎます。 
 
操作の複雑さや設定ミスの不安をなくし、常に安定して最適な除圧環境を提供できる点が大きなメリットです。 
 
「機器の力」×「多職種による専門ケア」 
優れた機器であっても、「ただ敷けば安心」というわけではありません。施設内では「褥瘡防止委員会」を中心に、介護・看護・栄養・機能訓練の多職種が連携し、定期的な研修や検討を重ねています。 
 
「状態が重度だから全員一律にエアマットを使う」のではなく、お一人おひとりの身体状況や好みの寝姿勢、皮膚の状態を多角的に見極めた上でマットレスの選定を行っています。また、日々の排泄ケアやスキンケア、栄養管理、無理のないポジショニングといった基本のケアを徹底してこそ、機器の効果も最大限に発揮されます。 
 
これからも頼もしい機器の力を上手に活かしながら、「人の目と手」による温かく丁寧な個別ケアを届けてまいります。 
 
おたけの郷 機能訓練指導員