
おたけの郷ブログ
2階で暮らされているYさん(男性)が、21:00頃にエレベーターを使って1階に降りてこられた。
同じタイミングで階段で1階に降りてきたのは、2階職員のLさん。Lさんはベトナムからの技能実習生で、日本に入国後すぐに「日本語能力試験(N3)」に合格した非常に真面目な方だ。
ちょうど当直で滞在していた僕は、Yさんがどのような行動をされるのかを見ていたのだが、Lさんも一緒になってYさんの様子を伺っていた。

よくあるのは、Yさんに対して「どうしたんですか?」「もう夜の9時ですよ」「お部屋に戻りましょう」とYさんが何をしに1階に降りてきたのかを確認する事なく、一方的に声をかけお部屋に戻っていただくように誘導するのだが
Lさんは違った。
何もしない。
何をする事なく、近くで、かつYさんの視界に入らないような位置でYさんを見守っている。
無事に自販機でジュースを買い終えたYさんはエレベーターへ。
Yさんがエレベーターに乗った事を確認すると、Lさんは僕の方を見て「お疲れ様です!」と言いダッシュで2階に戻っていった。
なんてことない話に感じる方もいるかもしれないが、Lさんの行動、僕はとても素敵だと思う。
皆さんは自販機で物を買う時、誰かに声をかけられる事はあるでしょうか?
自販機で飲み物を買うという目的を果たす前に、一方的に自宅に戻りましょう、なんて他人から言われる事はあるでしょうか?
自販機の前に立ち、自分の選択に基づき飲み物を選び、お金を入れ買う、これって当たり前の事だと思いませんか?
介護って、何か手を差し伸べてその方の目的遂行のお手伝いをする、もしくは代行するといったイメージがあるかもしれませんが、
何もしない事も介護である、という事を再認識した瞬間でした。
目の前の方が、当たり前の事を当たり前に行う事ができるよう、気づかれる事なくそっと傍にいるという
素敵な介護を行っていたLさん。
僕も負けていられませんね(笑)
毛呂征也