
おたけの郷ブログ
【施設長ブログ】 看取り介護
おたけの郷では、看取り介護を行わせていただいている。
「看取り介護とは」
医師が一般的に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと判断した上で、亡くなるまでの介護計画について入居者及びご家族、職員で話し合い説明を受け同意し、介護を受けること。
※エンゼル福祉会 看取り介護指針より
緩和ケア(身体的、精神的な苦痛を和らげるための医療的なアプローチ)や、ターミナルケア(主に病院などで点滴や酸素吸入といった医療を中心としたケア)とは異なり、最期を迎えるその時まで食事や排せつといった日常生活を営むための介護を行う事。
これが看取り介護。
看取り介護の状態にある方にも様々な方がいらっしゃり、当然ながら状態が不安定な方も多く、お部屋の中(ベッド上)での生活が主となる方がほとんどなのだが…
ある日、看護師からこんな報告を受けた。
「看取り介護のAさん。本日のバイタル(血圧、脈、体温、酸素飽和度)は安定しています。顔色もよく、呼吸状態も良好。その他、お食事や水分の摂取状況、排せつの状況からしても、短時間であればベッドから車いすに移って散歩に出かける事は可能と思います」
僕「要は散歩にお連れしたいって事ね 笑」
看「はい!いつもお部屋のベッド上ばかりでは…長時間は無理ですけど、短時間であれば問題ないと思います」
僕からすれば、医療の専門職がそういうのであれば、だ。
例えお看取りの状態にある方だとしても、「これまでの日常生活支援はしっかりと継続しつつ、お看取りの状態にある今、目の前の方に何ができるかを考え実行する」はとても重要だし、医療の専門職(看護師)のお墨付き、しかも看護師が同席してくれるのあればより安心だからだ。
結果、Aさん。短時間ではあったものの、素敵な青空を眺める事ができました。

【追記】
昔読んだ漫画で非常に印象に残ったセリフがあったので。
主人公は医者で、癌の患者と向き合いながらその方の治療に奮闘する。最終的に患者さんはお亡くなりになるのですが、その後に主人公が言ったセリフです。
『人はいつ死ぬかわからない。けれども、癌は余命がわかる。つまり自分がいつこの世を去るかがわかる病気だ。自分がいつ死ぬかという事がわかるという事は、残りの人生をどう生きるかを考える事ができる、本人だけではなく周りも本人に対して一生懸命になる事ができる。』
看取りも同様、その方のエピソード作りに一生懸命になれるのかなと。
もっと広く言えば、高齢者介護も同様なのかもしれませんね。
余談でした。
毛呂征也